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地上波NGの奇問 ベストセラー作家の経済評論家がつくる「地下クイズ問題集」とは

クイズサークル『クイズ夜会』が2冊目となる『地下クイズ問題集』を出版。

ホビー

鈴木貴博

今、クイズが熱い。テレビでは、『東大王』(TBS系)や『Qさま!!』(テレビ朝日系)、さらに2回の特番が放送された『99人の壁』(フジテレビ系)など、クイズ番組が人気を集めている。

そんな華やかなクイズ番組を「表」とすれば、その裏側にきわめてディープな知力を戦わせる世界があるのをご存知だろうか。

 

■地上波では見られない「地下クイズ」

「かつて田代まさしが『ますます世間をお騒がせ』というキャッチコピーで出演していたのは何のCM?」

 

「現在のやくざの抗争では敵にヒットマンを送ることはまず行われません。代わって『車両特攻』がよく用いられるのですが、その理由は何?」

 

たとえばこんな問題に回答するのも至難だが、そもそも地上波のクイズ番組ではとても出題できないだろう。地下クイズとは、犯罪や薬物、オカルト、裏社会などに対するマニアックな知識を競い合う知的ゲームだ。

BSスカパー! のバラエティ番組『BAZOOKA!!!』では、これまでに6回「地下クイズ王決定戦」も行われている。ちなみに人気セクシー男優のしみけんは、この戦いで2度の優勝を飾った。

そんなカルトな知識を問う問題と答えが、問題集として発売される。著者は、社会人クイズサークル『クイズ夜会』メンバーで、ベストセラー『戦略思考トレーニング』の著者としても知られる経済評論家の鈴木貴博さんだ。

 

■コンサルタントとして経済の裏を知る

東大工学部を卒業した鈴木さんは、大手コンサルティングファームで社会人としてのキャリアをスタートした。

鈴木:大学卒業後、すぐにボストン・コンサルティングに入って、13年間「大企業の裏側」を見てきました。コンサルタントには、厳しい守秘義務があるので、喋れないことが山ほどあるのですが、一般的には見られないようなものを見て、若者時代を過ごしたんです。

 

そんなバックグラウンドから、ITベンチャーの執行役員として上場を果たし、経済評論家となった鈴木さん。「裏側にくわしいディープな経済評論家」を自称する。

 

■『アタック25』優勝経験も

鈴木貴博

高校、大学で、クイズ研究会などには所属していなかったという鈴木さん。1クイズファンが、どっぷりその魅力に浸かったのは、社会人になってからだ。

鈴木:30歳くらいのときに「クイズ王ブーム」があったんですね。西村顕治さんが早押しクイズで「問題、鳩の血…」と読まれたところで「ルビー!」と答えたりして、凄かった。

 

でも、「これは自分も結構いけるんじゃないか」と思って、『史上最強のクイズ王決定戦』(TBS系)の予選に応募して、「あと1問」というところで敗退して。

 

その後、『アタック25』(テレビ朝日系)にも出場して優勝し、賞品のパリ・カンヌ旅行も楽しみました。

 

■しみけんがきっかけ地下クイズと出会う

『アタック25』の優勝旅行で一緒になった伝説的なクイズ王・村田栄子さんとの縁で、「ホノルルクラブ」というクイズサークルに通うようになり、2年くらいクイズを勉強。

その後、管理職になって仕事が忙しくなり、クイズの世界からはしばらく遠ざかっていた鈴木さんが、地下クイズと出会ったのは、社会人クイズサークル『クイズ夜会』でのこと。

鈴木:隣の席に座ったのがしみけんさんで、『地下クイズ王決定戦』に出たというので、その動画を見てみたんですね。そうしたら、「これは勝てるかもしれない」と。

 

じつは、地下クイズで問題になるアンダーグラウンドな情報というのは、私が専門とする「マネーの世界」がほとんどなんです。殺人事件も性も金がらみ、薬物や裏社会の問題は地下経済そのもの。

 

「オカルト以外は全部お金のジャンル」と言っても過言ではなく、さらにオカルトは自分の趣味だったので。

 

その後、『地下クイズ王』にも出場して、前半は優勝ペースで飛ばしたのですが、最後は体力もあってか3位でした。

 

■アンダーグラウンドな「正統派エンタメ」

鈴木貴博

ベストセラー作家としての力と、コンサルタントとして身につけたアンダーグラウンドな知識が、クイズという形になったのが、「地下クイズ問題集」だ。

鈴木:ビジネス作家として、これまで20冊以上の本を執筆してきましたが、初めて10万部を超えたのが『戦略思考トレーニング』という、ビジネスのクイズ本なんです。クイズ本作家としては、『東大ナゾトレ』の次くらいに部数が出たかもしれません。

 

『戦略志向トレーニング』がビジネスエンタメだとすると、今回の地下クイズ問題集は、アンダーグラウンドエンタメ。選りすぐりの500問を掲載しました。

 

地下クイズって、3派に分かれると思っているんです。ひとつは、しみけんさんや能町みね子さんのような「生活派」。日常生活自体がアンダーグラウンドなので、自分の生活の中で答えがわかってしまう。

 

もうひとつが、将棋ライターの松本博文さんを中心とする、「勉強して誰よりも強くなろう」とする知識派。でも私は、どちらとも違ってエンタメ派なんです。

 

地下クイズって、マニアックすぎる知識を持ったビックリ人間が出てきて、視聴者を驚かせるようなコンテンツなんじゃないかと。「正統派のエンタメ地下クイズが望まれているはず」という思いからしたためたのが、今回の問題集になります。

 

■クラウドファンディングも実施中

この出版プロジェクトでは、クラウドファンディングも実施中だ。

鈴木:これまで6回放送された『地下クイズ王決定戦』が、1年半も開催されていないため、地下クイズファンは悶々としている状態です。

 

地下クイズの火を絶やさないどころか強く燃え上がらせるため、「ファンがこれだけいるんだぞ」と明らかにしようと、クラウドファンディングを始めました。

 

これにはもうひとつ目標があって、クイズ夜会では毎月アンダーグラウンドな情報を持つゲストを呼んでトークイベントを開いているのですが、しっかりギャラをお支払いして魅力的なゲストを呼びたい。そのために資金が必要です。

 

4月7日スタートで、すでに15万円以上が集まっています。地下クイズファンの皆さんに場を提供するとともに、一緒に場を盛り上げていくため、さらなるサポートをいただけるとありがたいです。

 

『鈴木貴博の非公式地下クイズ問題集』クラウドファンディングは、5月25日まで行われている。

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(取材・文/しらべぇ編集部・タカハシマコト

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