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『バイプレイヤーズ』最終回直前 大杉漣役のこれまでをプレイバック

今夜最終回を迎える『バイプレイヤーズ』リーダー・大杉漣役の魅力とは

エンタメ

テレビ東京のドラマ『バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~』(以下、『バイプレイヤーズ』)最終回が、今夜9時54分から放送される。

2月21日に主演のひとりである大杉漣さんが急逝し、完成が危ぶまれた中、ご遺族の理解と共演者・スタッフなど関係者の尽力があり、ファンの思い入れもひときわ大きなものがある。

これまで第1話「遠藤憲一回」、第2話「松重豊回」、第3話「田口トモロヲ回」、第4話「光石研回」と続いてきたが、最終回の第5話は「大杉漣回」。そこで、放送を前に『バイプレイヤーズ』での、大杉漣役をプレイバック。

なお、故人については敬称が基本だが、この作品の世界では「大杉漣役」という役名であり、これまで通り、他のキャストと同様に「役者・大杉漣」として紹介したい。

■みんなを遭難させたリーダー

(画像提供:(C)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会)

第1話の序盤、クルーザーで遠藤憲一、田口トモロヲ、松重豊、光石研を迎える船長スタイルのリーダー・大杉漣は、すでに大はしゃぎ。遠藤のナレーションによる、大杉の紹介はこうだ。

「大杉漣、俺たちのリーダー。でも漣さんの判断の甘さで、俺たちはとんでもないことになる」

 

遡ってテレ東の朝ドラ『しまっこさん』の会見、大杉がいきなり「4人と僕のクルーザーで、僕が操縦して行ってみたいと考えています」と言い出した時点で、みんなは不安を抱えていた。しかし、思い込みで突っ走るキャラの最年長リーダーは、そんな周囲の不安を察することなく、張り切って出発する。

5人が遭難するのは、大杉の付き人・ジャスミン(北香那)が、美術スタッフが描いた架空の地図を渡したせいなのだが、そもそもクルーザー移動をしなければ、起きなかったこと。

さらに順調な船旅の中、光石が最近ハマっているInstagramにアップする動画を撮影したのだが、その際に大杉が口にした「朝ドラよりさ、旅のほうがいいね。旅、サイコー!」という言葉が、後々影響を及ぼす。

遭難して連絡が取れない状況で、代役を立てるかの判断を迫られた時、このコメントを見た役所広司が「こいつら遭難なんかしてねーよ」と言い出すきっかけを作ってしまうのだ。

大変なことにみんなを巻き込むリーダー・大杉の通常運転モードが、冒頭から炸裂した形だが、島に上陸するとサルを人間と間違ってみんなにツッコミを入れられ、「毛深い子供だと思ったんだよ」と真顔で言う「かわいいかよ」ぶりも相変わらずの展開だった。

■リーダーの座を奪われる

(画像提供:(C)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会)

地図が間違っていたことがわかり、みんなに責められる大杉。一人で拗ねながら船へ向かうと、サルにロープを解かれてしまったクルーザーは、沖へ流されていた。打ちひしがれて、ブランコに揺られている大杉…。

サルに占拠されていない廃屋を見つけ、ひとまずサバイバル生活の居場所を確保すると、夜、寒さで起きた大杉は、田口に抱きついて眠るのもかわいいし、翌日田口と一緒に海でエネルギッシュに食料調達する姿も、楽しそう。

しかし、この頃にはすっかり、最年少ながら実は影のリーダーであるしっかり者の松重が、みんなを仕切っていた。5日目に松重が火をおこし、「真のリーダーの誕生だ」とみんなに崇められると、「俺はどうなんの?」と慌てるものの、軽くあしらわれてしまう。

とはいえ、遭難から20日、光石が見つけた洞窟奥の通路からの脱出に着手すると、「ねぇみんな、ごめんね。俺のせいで」と謝る大杉に、みんなも責めたことを謝り、いつものかわいい仲直りが展開される。

通路は廃屋の脇に続いていただけで、脱出できなかった――が、岡田将生が5人を発見。島の反対側に到着していたことがわかり、無事に撮影に合流できた。

 

■気を遣うけど惜しい場面も

(画像提供:(C)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会)

朝ドラ『しまっこさん』の撮影に参加できたが、演じるはずだった役はすでに代役が立っており、モブキャラの島おじさんになってしまった5人。すでにホテルがいっぱいの状態もあり、大杉はサバイバル生活をおくった廃屋に「しばらくはね。ここに住み続けようと思ってるんだよ」と勝手に決めていた。

抵抗する松重の前で、「足ルヲ知ル。たまには、こういう生活もいいかなって」と、廃屋を訪れた小日向文世に語り、しみじみ。

(画像提供:(C)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会)

「さしずめここは、島おじさんの島ハウスだね」と、小日向が命名した島ハウス生活がスタートすると、自転車を調達してくる。

「現場まで歩くとさ、結構大変だし、遠いからね」という大杉の言葉に、「ほら大杉、こう見えてみんなに気ぃ遣って、悪いと思ってんだよ」と言うジャスミンに、「それ言わなくて、いいんだよ」と照れて遮る場面も。

「ほら、ここに住むことになったりさ、役変わったりしたじゃない。だから、せめてものさ」

 

(画像提供:(C)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会)

しかし、数が足りなかったため、松重がじゃんけんに負けてキックボードになるって…。なんか、ちょっと惜しいことになってしまう。

その後も田口と一緒にドラム缶を拾ってきて、ドラム缶風呂を作り始めるのだが…。

(画像提供:(C)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会)

早々に「後、よろしくね」と離脱し、

(画像提供:(C)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会)

ママ・松重の仕事を増やしただけだった。

さらに、みんなの世話で寝られない松重を朝早く襲撃し、「松っちゃん、おはよう! 今日は入りが早いからさ、なんか高ぶるね」と言いながら、松重の布団にもぐりこんで下ネタを炸裂させる大杉。

だが、そんな様子に、ファンは萌えまくりだった。

 

■雰囲気に流される

(画像提供:(C)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会)

田口が高熱を出し、女バイプレイヤーの島マダム――戸田菜穂、峯村リエ、ふせえり、馬渕英里何、大島蓉子に、出番を取られてしまうことになった島おじさん。遠藤、松重、光石が「仕方ない」と言うのを怒る大杉は、島マダムと仲良くしようとする3人に

「女バイプレイヤーここに呼んだりしたらさ、あれだよ、俺、ものすごく怒るからね!」

 

と言い捨てて、プロデューサーに話をつけに出て行く。

現場で島マダムに挨拶されていると、『しまっこさん』ヒロイン・花崎志麻子役の本田望結から、島マダムたちと共に食事に誘われる。みんなには、仲良くしたら怒るって言ってたのに…。

しかも、島マダムに代役として出てもらうことを謝り、田口以外の4人の島おじさんで演じる可能性もあったことを指摘されると、「俺、断ったの」と急に事実と違うことを口にする大杉。

「ほら、島おじさんってね。5人が揃って初めて、その、島おじさんだから。一人でも欠けたくないって。だってほら、俺たち、仲間だからさ」

 

本田をはじめ、女優陣にその姿勢を感心される展開になり、そのまま盛り上がってカラオケで熱唱するなど、すっかり仲良しモードに突入。

遠藤、松重、光石をLINEで呼び出すが、その頃、3人は島ハウスに訪れた板谷由夏と盛り上がっていて、既読スルー。翌日そのことを大杉は拗ねるのだが、自分も田口からの「早く帰ってきて」LINEを既読スルーしていたのだった。

 

■みんなの意見をビシッと代弁

(画像提供:(C)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会)

朝ドラ『しまっこさん』の話題作りのため、ユースケ・サンタマリアが監督を担当することになり、島ハウスを撮影に使いたいと言い出す。すると大杉は、島おじさんが雑に扱われていることから、「なんで貸さなきゃいけないの?」と、嫌がるみんなの気持ちを代弁。

「仏の光石」がとりなして撮影が入ることになるが、準備が始まるとユースケを呼び出し、「島ハウス撮影 鉄の掟」として

一、家具を傷つけない
一、騒音を出さない
一、22時完全撤収

 

を提示し「これ、絶対守ってもらうからね!」と、リーダーらしくピシッと言い渡す。

しかし、ユースケが「さっき閃いちゃいまして」と出番が増える提案をすると、全員が前のめりになる中でも真っ先に「それやるよ。やる。絶対やるよな?」と食い気味に言う大杉。

島マダムが出てきたときも、プロデューサーに交渉しようとしていたが、最年長のベテランなのに、いつも役に貪欲なのだ。

(画像提供:(C)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会)

だが、ユースケは「島オスカー」を起用して、「島おじさんお休みで」とされると、前作でも披露した首フラフープで、暇を潰す。

(画像提供:(C)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会)

とはいえ、シークレットゲストのコワモテ、悪役、クセモノ三人の個性派シークレットゲスト――コワモテ店長役の田中要次、その店の常連客1の緋田康人、常連客2の大倉孝二が登場すると、それぞれをツッコミながら気さくにお茶に誘う大杉。

また、衝撃的な展開で登場した大御所・里見浩太朗にも、恐縮しつつ「里見さん、中、ご覧になりますか?」と声を掛けるなど、年長者らしい気遣いを見せた。

 

■ちょいダメなところがかわいい

(画像提供:(C)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会)

改めて振返ってみると、前作からみんなを面倒に巻き込みまくりだし、最年長だけど子供みたいな言動も多い。でも、それが「しょうがないなぁ」という愛されポイントになっているのが、『バイプレイヤーズ』の中のリーダー・大杉漣だ。

突っ走って失敗し、みんなに責められて凹んだり、拗ねたりしている姿がかわいくて、なんだかんだ「じゃあ、やりますか」となるし、そんな様子にファンは萌える。

大の大人が真剣に突っ走って、喜怒哀楽を表に出す姿は、もしかすると子供が同じことをやるよりも、愛おしく映るのだ。

 

(画像提供:(C)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会)

今夜の最終回は、クランクアップを間近に控えて予知夢のような夢を見た大杉が、「スタッフへの恩返しを決意する」という。これまでのパターンでいうと、きっとそれが原因で一騒動起きてしまうのだが、絶対に「かわいすぎ」な展開になるはず。

少なくとも、この最終回を見届けたいと願った『バイプレイヤーズ』ファンは、そんな姿を楽しみにしていることだろう。

(画像提供:(C)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会)

「300の顔を持つ男」である大杉が、最後に演じるのが「大杉漣役」だなんて、できすぎだ。

でもそれは、多くの役に真摯に取り組んできた名バイプレイヤー・大杉漣に与えられた、芝居の神様からのご褒美に違いない。

(画像提供:(C)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会)

最終回を前に、松居大悟監督はこうコメントを寄せている。

「20 日の夜に『僕ら勝手に芝居してるんで、松居さんの好きなように撮ってくださいね』って話したこと。
いつも現場の最初と最後に『監督、おはようございます』『監督、お疲れ様でした』と声をかけてくれること。
少年のような笑顔。お芝居に対する姿勢。仲間への想い。

 

僕にとって、あなたは、とてつもないスターで、憧れで、それなのに監督扱いしてくれて、僕はいつも、どうしていいかわからず、なんとなく笑っていました。
現実なんか塗り替えて、何度でも何度でも面白い芝居をしてもらっていいですか。
あなたがだいすきです。
おかげで一生やめられなくなりました。

 

5 話のタイトルは『バイプレイヤーより愛をこめて』にしました。
バイプレイヤーズスタッフを代表して、あなたに、愛をこめて。
オンエア、みてください」

 

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(文/しらべぇ編集部・くはたみほ

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