チャレンジ精神で新しい新潟の酒を 造り手、売り手、飲み手も巻き込む老舗蔵『笹祝酒造』

東京から地元に戻った若き6代目が、さまざまな挑戦を続けている。

笹祝酒造の創業は明治32年。118年続く老舗酒蔵にまた新しい波が起こっている。原動力となっているのは6代目、専務取締役の笹口亮介さんである。 

 

■田舎が嫌で飛び出し都会へ

笹祝酒造

「若い頃は都会で働いている人たちがキラキラ輝いて見えて、その世界に飛び込みたかった」と、笹口専務は語る。 酒蔵の息子ならば醸造学部のある大学進学が当たり前。しかし蔵を継ぐ気持ちがなかったため、酒造りとは無縁の都内の大学へ進学した。

転機が訪れたのは卒業も近い頃だった。

「アルバイト先が日本酒の立ち飲みバーで、うちの『笹祝』もあった。多くの人たちが嬉しそうに飲んでいたんです。故郷の酒が、うちの酒が東京で認められていることに興奮。この時、日本酒の仕事がしたいという気持ちが芽生えました」

 

■都会で見つけた故郷の魅力

笹祝酒造

家業を継ぎたい、しかし日本酒の勉強は全くしていない。そんな時、横浜の酒屋から「うちで働かないか」と声がかかった。

「バーを併設したワインショップでワイン販売、飲食店向けの飛び込み営業と畑違いのことを任された。日本酒の勉強こそなかったけれど、この経験が私に日本酒蔵にこれから何が必要かを気づかせてくれた」

 

わからないことはとことん学び覚える。日本酒一辺倒ではなく幅広い酒の知識を深め、消費者、飲食店、酒販店に魅力を伝える重要さを学んだ。これが笹祝酒造の新しき波の始まりとなる。

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■地元に愛され、地元とともに

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