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「WBC延長」に後番組を楽しみにしていたプロレスファンが激怒

スポーツ

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(Willard/iStock/Thinkstock)

WBCの日本VSオランダ戦は、延長の末日本が競り勝った。

オランダは、WBCのダークホースである。なぜならオランダ本土ではなくオランダ系アメリカ人やカリブ海領土出身の選手を主力にしているからだ。バレンティンもオランダ領アンティルの出身である。

この試合、野球好きにとっては納得の熱戦だった。だがそうでない人にとっては「苦痛」だったようだ。

 

■『プロレス総選挙』の不運

日本・オランダ戦は非常に長引いた。後番組の『プロレス総選挙』は20時58分からの放映だったが、蓋を開けてみれば翌0時13分への大移動を余儀なくされたのだ。

これに対して、プロレスファンを中心に非難が相次いでいる。

中には「なぜ延長分はネット中継にしなかったんだ?」という声もあり、そのあたりのテレビ朝日の対応も議論の的になった。

確かに、21時はゴールデンとも表現できる時間帯だが、0時は深夜枠としか言えない。泣く泣く番組視聴を諦めた人も大勢いたはずだ。

 

■「野球とプロレス」の奇妙な関係

じつは「野球とプロレス」の放送枠を巡る対立は、昔からあったこと。

それは、力道山が生きていた頃にまでさかのぼることができる。当時、日本プロレスの中継を放映していたのは日本テレビだ。そして日テレは読売系列だから、プロ野球の巨人戦も流している。

だが、当時のプロ野球は月曜と金曜は休み。だからこそプロレス中継は金曜20時に置かれていた。

ところが力道山の死から9年後、ジャイアント馬場が全日本プロレスを立ち上げた頃から事情が変わる。日テレは旨味のなくなった日プロを見捨てる代わりに、全日を全面バックアップした。馬場に対してはテレビ中継を金曜20時の枠でやると約束していたのだ。

だが、いざ全日立ち上げとなると日テレはその約束を反故にしてプロレス中継を土曜20時にした。これはつなぎのドラマに過ぎなかった『太陽にほえろ!』が予想外の高視聴率を稼ぎ出し、金曜20時枠が埋まってしまったからだ。

 

■プロレスファンの怒り

その上、同じくプロ野球中継のない月曜日は歌番組がある。こちらはレコード会社との契約でそうなっているから、やはり動かすことはできない。当時の新曲発表の舞台は、ラジオか月曜20時の番組くらいしかなかったのだ。

土曜日に押しやられたジャイアント馬場の全日本プロレス中継は、その日がペナントレース中の晴天だった場合は23時45分からの放送を余儀なくされた。やはり、プロレスよりも巨人戦が優先である。

一方でアントニオ猪木率いる新日本プロレスは、テレビ朝日が放映している。自社球団を持たないテレ朝の場合、プロ野球中継などあまり流す機会はないから堂々と金曜20時にプロレス中継を持ってくることができた。70年代におけるアントニオ猪木の躍進は、これが要因となっている。

だが現代、WBCを中継するテレ朝はかつての日テレと同じ苦悩を抱えてしまったようだ。

確かに野球ファンよりもプロレスファンのほうが数が少ないかもしれないが、プロレスファンという人々は昔から熱狂的で、敵に回すと非常に怖い。

これがテレ朝の信用を失うきっかけにならなければいいのだが。

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(取材・文/しらべぇ編集部・澤田真一

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